Free Talk No. 9


                         街角の古本屋さんには、よく

                        漫画本が積みあげられて

                        います。私もたまに昔読ん

                        だ本がまた読みたくなって

                        まとめて全巻買ったりしますが

                        そんな時、自分の本を見か

                        けたりするのは、ちょっと哀しい

                        ものがあります。1冊2冊なら

                        まだ良いのですが、最近は

                        よく、「星の瞳のシルエット」全10

                        巻\1.800なんてヒモでくくって

                        積まれてたりして、まるで自分の

                        分身が身売りしてるみたいで

                        (まぁそれほどおおげさなもの

                        じゃないんですけど)思わ

                        ず眼をそむけてしまうのです。

                        古本屋さんに行かなくても、

                        店頭に積まれてたりする

                        と道を歩いているだけで、

                        否も応もなく眼にとびこん

                        できて、「ああ、なんだかさらし

                        者になってる気分だわ。恥ず

                        かしい。誰か早く買ってくれ

                        ないかなぁ。」と祈るような

                        気持ちになってしまいます。

                        他の作家の人達っていうのは

                        そういう自分の本を見て、どう思

                        うのでしょう。今まで買った古本

                        を眺めて、何だか作者の方に

                        申し訳ないような気持ちに

                        なりました。古本屋さんていう

                        のは売り手にとっても買い手にとって

                        も、非常にありがたいものです。

                         きっとこんなやりきれない感傷

                        にも、そのうち慣れてゆくのでしょう。

                        基本的に古本屋さんは大好きです。


                                銀色のハーモニー・3巻 P.95より

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